トラリピの「ハーフ&ハーフ」について解説

トラリピ

トラリピの設定方法の1つ、「ハーフ&ハーフ」とは

マネースクエア

トラリピ等のFXの自動売買においては、ハーフ&ハーフという設定方法があります。

トラリピでは、外貨レートの「値動きの範囲(レンジ)」を想定して、トラップ(トラリピ)を仕掛けますが、
「ハーフ&ハーフ」の手法では、このレンジを2つに分けて、「上半分を売り」「下半分を買い」のトラップを仕掛けることを言います。

ハーフ&ハーフ説明図

図にすると、右のようになります。

ハーフ&ハーフは、レートが中心から外れた後、中央に戻るときに利益を発生させることが分かります。

また、もし「トラリピ」そのものについて知りたい方は、
下記記事で紹介していますので、よろしければどうぞ。

【結論】「ハーフ&ハーフ」では必要な証拠金が少なくて済みます

いきなり結論を言ってしまうと、「ハーフ&ハーフ」の考え方を使うと、
儲けをさほど変えずに、必要な証拠金が安く済みます。

金額としては、「50%」程度に抑えることが出来ます。
以下で解説します。

参考:マネースクエア様による「ハーフ&ハーフ」の解説

【前提】トラリピの基本となる仕掛け方

さて、「ハーフ&ハーフ」の解説をする前に、トラリピの基本となる儲け方について見ていきましょう。

トラリピは、大まかに下記2つの儲け方をします。

為替差とスワップの例
  • 為替差損益:
    • 外貨を安く買って、高く売った時に、その差額から得られる利益。
    • または、 外貨を高い段階で売って、安く買った時に、その差額から得られる利益。
  • スワップ金利:
    • 外貨を持っている場合に、継続的に貰える(もしくは支払う)お金。
    • 国の金利差を埋めるための物ですが、支払いもあり得る利息のようなイメージで問題ありません。
    • (右の例ではほとんどマイナスですが、逆方向の取引をすると、プラスになります。)

利益のほとんどは「為替差損益」として出ますが、
下記のように「スワップ損益」も結果にそれなりの影響を与えます。
何より、スワップ金利は外貨を所持し続けている限り、毎日永続的に発生します。
スワップ金利の温度感は、下記表で掴んでください。

スワップ金利の例(外貨10000通貨所持あたり)
(2019/1/13現在 国際情勢によって変わります)
外貨
売り
外貨
買い
スワップ
影響度
USD/JPY (10000[USD]所持時)-73円+13円★★
EUR/JPY (10000[EUR]所持時)+1円-41円
EUR/USD (10000[EUR]所持時)+43円-76円★★
AUD/JPY (10000[AUD]所持時)-51円+11円
AUD/USD (10000[AUD]所持時)-12円-21円
NZD/JPY (10000[NZD]所持時)-50円+10円
NZD/USD (10000[NZD]所持時)-12円+21円
CAD/JPY (10000[CAD]所持時)-66円+32円★★
GBP/JPY (10000[GBP]所持時)-50円+20円
TRY/JPY (10000[TRY]所持時)-102円+42円★★★
ZAR/JPY (10000[ZAR]所持時)-20円+5円

※スワップ影響度は独断と偏見でつけてみました。

さて、上の表を見て分かると思うのですが、同じ通貨ペアでも
売り・買いで、金利のプラスマイナスが反転」していることが分かると思います。
例えば、日本円でUSDを10000ドル買って持っておくと、一日当たり13円貰えます。
しかし、これを売りで持つと、 一日当たり73円支払わなければなりません。


FXでは外貨を買いから入ることもできますし、売りから入ることもできます。
トラリピも同じように、買いでも、売りでも仕掛けられます。
であれば当然、「為替差損益が変わらないのであれば、スワップ利益が入る設定でトラリピを仕掛けた方が儲かるのではないか?」と考えますよね。

というわけで、例として右図のように設定してみました。
[USD/JPY]の通貨ペアで、トラリピ買い設定だけを仕掛けています。

この記事では便宜上、スワップも狙うこの設定を「トラリピ基本の仕掛け方」とします。
狭いレンジで仕掛けるのであれば、この仕掛け方で問題ありません。
利益の方も、ハーフ&ハーフで同じレンジで仕掛けた場合よりも、スワップ分多くなります。
では何が問題なのでしょうか…。

買い・売りのみの設定で、必要な証拠金の話

さて、先ほどは、スワップによる利益の話しかしていませんでした。

買いトラリピを仕掛けた場合、レンジ内値段が上昇する限り、利益が出続けます。
スワップも出るので、非常に嬉しいのですが、問題は値段が逆に動いた場合です。

まず本記事の結論の復習ですが、
レンジが同じで、「ハーフ&ハーフ」でなく、「買いか売りどちらかのトラリピだけ」とすると、証拠金が倍程度必要になる、
でした。

実際に、私が「ハーフ&ハーフ」で設定している「USD/JPY(125円~85円)」について、の値動きを想定したレンジで入っています。
この設定を買いのみで実現したときの証拠金必要額について見ていきましょう。

ここで重要なのは含み損の増加なのでそこに注目します。
トラリピの「含み損額」は、
「売りならレンジ下限からの上昇幅」「買いならレンジ上限からの下落幅」で決まります。
下表にまとめましたのでご覧ください。

買い設定の
上限からの下落幅
[JPY]
計算式含み損の額
[JPY]
00[円]×0[本] ×1000[通貨]/20
55[円]×50[本] ×1000[通貨]/2125,000
1010[円]×100[本] ×1000[通貨]/2500,000
1515[円]×150[本] ×1000[通貨]/21,125,000
2020[円]×200[本] ×1000[通貨]/22,000,000
2525[円]×250[本] ×1000[通貨]/23,125,000
3030[円]×300[本] ×1000[通貨]/24,500,000
3535[円]×350[本] ×1000[通貨]/26,125,000
4040[円]×400[本] ×1000[通貨]/28,000,000

私のレンジだと、買いのみでこの注文をした場合
値幅「40円」を想定しているので、
「800万円」の含み損に耐えられるよう資金投入しなくてはなりません。

これが「ハーフ&ハーフ」の場合、どうなるかと言うと、
値幅「20円」の「売りと買い」が存在するので、
「200万円×2=400万円」を準備しておけば良いということです。
まさに半額ですね。(実際には、指値分の費用が追加で必要です。)

実は、レンジがさらに広い場合、半分ではなく、さらに必要証拠金は減ります。
なぜ、こんなことが起こるのでしょうか ・・・。

証拠金の増加が急激である理由

買い設定の前提で考えます。

まず、レートが上昇する場合、問題ありません。
設定した範囲をレートが値上がりしていく場合には問題ありません。
着々と、利益を上げてくれます。

この例では、建て玉は上がると同時に順次決済されて行きますので、 含み損が出ず、必要証拠金も増えません。

ところが下がった場合、含み損が出ます。
そして、その含み損は急激に増加します。

先ほどの「オレンジの線の長さ」と、右図の「青色の線の長さの合計」は、
どちらの影響が大きいか、一目瞭然でしょう。

この後、値段が上に戻ってくれば、損ではなくなるので、ロスカットさえされなければ、問題ありません。
この急激な増加に耐えられるだけの資金を入れていれば…ですが。

もし証拠金が不足してしまうとロスカットとなり、
この「含み損」が実際の損として確定してしまいます。

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